物理の勉強法・テスト対策問題集

公式や定理は丸暗記ではなく根本的な理解が必要な物理。コツさえ掴めれば高得点が狙える科目です。

物理の勉強法・テスト対策問題集

公式や定理は丸暗記ではなく根本的な理解が必要な物理。コツさえ掴めれば高得点が狙える科目です。

理系の高偏差値の難関大学・学部を受験する場合は、二次試験において理科2科目が必要となる可能性が高いです。よって、理系学生にとって理科2科目は数学と同等に重要な科目だと言えます。

理系学部の中でも、工学部を受験する場合は「物理」が必須科目に指定されることがよくあります。もちろん他の理系学部においても物理で受験可能な学部は多いです。

しかし物理は序盤でつまずいてしまうとそこからどんどん分からないだらけになってしまい、公式を暗記しようにも根本的な理解ができていないから点数に結びつかないという人もよくいます。物理を得意にすることができれば大学受験を有利に戦うことができるので、どうにかして物理のテスト勉強のコツをつかみたいです。

①物理の特徴。公式や定理は丸暗記せず根本的な理解が必要ですが、コツさえ掴めれば高得点が狙える科目です!

物理は公式や定理は丸暗記せず根本的な理解が必要

物理は生物・化学と比べると、一般的に暗記量が少なく、その代わり計算問題が多いという特徴があります。よって数学的な考え方や計算力が必要となります。物理は公式の丸暗記では少し問題をひねられると対応できないため、試験で高得点を取るには原理や現象の根本からの体系的理解が必要です。

「なぜこの公式が導かれるのか?」という疑問を持ちながら覚えることが大切で、もし公式を忘れてしまっても自分でグラフを書いたりして導き出すことができるレベルを目指しましょう。物理は序盤でつまずいて諦めてしまう高校生も少なくないですが、コツさえつかめればセンター高得点が狙える科目でもあります。

暗記量が少ない為、基本事項の応用ができるかどうかで物理の得点は決まってしまいます。ですから物理が得意な人にとっては、物理は他の科目よりも少ない学習量で高得点領域まで学力を伸ばすことのできる科目です。一方で物理が苦手な人にとっては、理解がなかなかできず、勉強時間を使った割には点数が取れないこともあります。

物理の受験勉強を始める際は、教科書の順番通り「力学」分野から始めることをおすすめします。二次試験でもセンター試験でも力学からの出題は最頻出ですし、また力学こそ物理の基礎なので、力学が理解できていると他の分野の理解がしやすくなります。

力学がある程度理解できれば、力学と並んで最頻出分野である「電磁気」の対策に力を入れましょう。「波動」と「熱力学」「原子」については、大学によって出やすさが大きく異なりますので、自分の受ける大学の過去問で情報収集して頻出度合を確認しておきましょう。「波動」と「熱力学」は年度によってどちらか一方が出るという大学が多いでしょうか。「原子」が出る大学は現状では少ないですが、大阪大学、筑波大学、慶應義塾大学医学部などでは原子が出ています。

②物理のテスト勉強対策講座。定期テストで80点以上の成績を取るための勉強法

物理の定期テストで80点以上の成績を取るための勉強法

物理は得意な人と苦手な人できっぱり分かれる科目ですが、中間テスト・期末テストの定期テストにおいてはテスト範囲が絞られますので、記憶もしやすく高得点を狙うチャンスです。定期テストで良い成績を取れると、内申点UPにつながります。また、自信が付きやる気も出ることにより、さらに勉強を頑張ろうとする良いサイクルができあがります。

物理に対して苦手意識が強い高校生だと、どういったテスト勉強をすれば点数を伸ばせるか分からないという声をよく聞きますが、まずやはり軸にするべきなのは学校の授業・教科書です。高校の授業中に先生が解説してくれる重要ポイントは定期テストに当然出やすいので、授業をしっかり聞いているだけでも大きなテスト対策になります。 もちろん、本番の入試問題は定期テストほど簡単ではありませんが、常日頃からの授業・教科書に対する努力は決して無駄にはなりません。というのも、大学受験というのは複数の科目の勉強を同時進行しないといけないので、学校の授業中に理解しておくことで少しでも時間効率を良くしたいです。トータル的にとても効率の良い学習スケジュールを完成させることができるという意味で、物理は授業中に頑張って理解をしておきましょう。またもちろん、高3になっていざ本格的に物理の受験勉強を始めようとなったときに、授業中に得た知識を活かしてスムーズに受験勉強に入っていきやすいというメリットもあります。

さて、理科の定期テストで良い成績を取るためには、毎回の学校の授業を大切にし、その日のことはその日のうちに理解する習慣を付けないといけません。そこでポイントとなる勉強法は「予習・復習」です。

まずは“予習”です。翌日の授業で習う教科書の範囲に目を通し、明日どのようなことを習うのかイメージを持っておきましょう。翌日の授業において物理の先生が詳しく説明してくれますので、予習時点では意味の分からなかった部分を授業中にきちんと学ぶことができます。特に物理という科目は公式を使いこなせるようになることが重要ですが、「なぜこの公式はこのような成り立ちをしているのか?一体どこから導かれたのか?」といった部分は1人で考えるよりも学校の授業の説明を聞いた方が理解しやすいでしょう。予習をせずに授業を受けている他の生徒たちに大きく点数の差を付けることができます。

次に“復習”です。予習をしていったことで授業の内容が理解しやすかったでしょうが、安心するのはまだ早いです。今日の授業で習った物理現象や解法は、帰宅後に復習をしましょう。疲れて帰宅する日もあると思いますが、5分~10分でも構わないので教科書・ノートの内容を見直すなどしておきましょう。そうすれば全く復習しなかった場合と比べて、理解が深まり記憶が定着しやすくなるはずです。

③物理基礎の範囲を確認しよう。「運動とエネルギー」「熱」「波」「電気」「物理学と社会」。

「運動とエネルギー」「熱」「波」「電気」「物理学と社会」

物理基礎の範囲は、「運動とエネルギー」「熱」「波」「電気」「物理学と社会」の5つの分野で構成されています。

第1編『運動とエネルギー』では、「速度、加速度、落体の運動、力、運動の法則、摩擦を受ける運動、仕事、運動エネルギー、位置エネルギー、力学的エネルギー保存の法則」などについて学習します。重力、垂直抗力、摩擦力、糸が引く力、弾性力について理解できていることなどが重要です。

第1編『運動とエネルギー』では、「速度、加速度、落体の運動、力、運動の法則、摩擦を受ける運動、仕事、運動エネルギー、位置エネルギー、力学的エネルギー保存の法則」などについて学習します。重力、垂直抗力、摩擦力、糸が引く力、弾性力について理解できていることなどが重要です。

第2編『熱』では、「熱と熱量、熱と物質の状態、熱と仕事、不可逆変化と熱機関」について学習します。温度、熱運動、熱量、比熱、熱容量などが正しく理解されていることなどが大事です。

第3編『波』では、「波と媒質の運動、波の伝わり方、音の性質、発音体の振動と共振・共鳴」について学習します。実験により縦波と横波の違いについて認識していることなどが大切です。

第4編『電気』では、「電気の性質、電流と電気抵抗、電気とエネルギー、電流と磁場、交流と電磁波」について学習します。オームの法則を式とグラフで理解していることなどが重要です。

第5編『物理学と社会』では、「エネルギーの移り変わり、エネルギー資源と発電、摩擦のコントロール、エネルギーの有効利用」などについて学習します。エネルギー資源にはどのようなものがあり、それらの長所短所についても理解しておくことがポイントです。

(数研出版『改訂版 物理基礎』を参照)

センター試験の物理基礎においては、教科書の基礎知識が問われます。テスト勉強をする際には、全分野それぞれ苦手を作らないようにしておきましょう。詳しくは次の項で解説します。

④センター試験『物理基礎』の過去傾向を分析。特に力学の等加速度直線運動などは頻出です。

センター試験『物理基礎』の過去傾向を分析

センター試験の『物理基礎』は例年、3つの大問パターンで構成されています。大問1は小問集合になっており、教科書の全分野からまんべんなく出題されます。大問2はAパートが「波」、Bパートが「電気」からの出題です。大問3は「運動とエネルギー」からの出題です。全部でマーク数が13個しかないので、時間は足りると思います。

教科書の全範囲から出ていますが、力学分野からの問題が最も多いので、テスト勉強をする際には力学を最優先で対策しましょう。次いで、電気分野と波分野を優先しましょう。

物理基礎を解くには数学的な考え方が必要です。文系学生にとって物理は難しく感じることが多く、物理基礎を選択する人は少ないです。数学が得意な人であれば、物理基礎を選択するのもありでしょう。

⑤物理の範囲を確認しよう。「力と運動」「熱と気体」「波」「電気と磁気」「原子」。

「力と運動」「熱と気体」「波」「電気と磁気」「原子」

物理の範囲は、「力と運動」「熱と気体」「波」「電気と磁気」「原子」の5つの分野で構成されています。

第1編『力と運動』では、「平面運動の速度・加速度、落体の運動、剛体にはたらく力、運動量と力積、運動量保存則、反発係数、等速円運動、慣性力、単振動、万有引力」などについて学習します。まずは、加速度が向きを持つ量であるということを理解することが大切です。

第2編『熱』では、「気体の法則、気体分子の運動、気体の状態変化」について学習します。気体の圧力、体積、絶対温度の間の関係について理解していることなどが重要です。

第3編『波』では、「波と媒質の運動、正弦波、波の伝わり方、音の伝わり方、音のドップラー効果、光の性質、レンズと鏡、光の干渉と回折」について学習します。波の反射・屈折の際にどのような法則があるかを理解していることなどが大切です。

第4編『電気』では、「静電気力、電場、電位、物質と電場、コンデンサー、オームの法則、直流回路、半導体、磁場、電流の作る磁場、電流が磁場から受ける力、ローレンツ力、電磁誘導の法則、自己誘導と相互誘導、交流の発生、交流回路、電磁波」について学習します。静電誘導と誘電分極の減少を説明できるようになることなどが重要です。

第5編『原子』では、「電子、光の粒子性、X線、粒子の波動性、原子の構造とエネルギー準位、原子核、放射線とその性質、核反応と核エネルギー、素粒子」について学習します。

(数研出版『改訂版 物理』を参照)

特に「力学」「電磁気」に関しては、センター試験でも二次試験でも最頻出分野になっていますので、高い点数を取る為にはこの2分野は必ず苦手を作らないように優先して対策しましょう。

⑥センター試験『物理』の過去傾向を分析しよう!

センター試験『物理』の過去傾向

センター試験の『物理』は例年、6つの大問パターンで構成されていますが、大問5と大問6はどちらか一方を選択して解くという形式です。大問1は小問集合になっており、原子以外の分野の基礎力が試されます。大問2は「電磁気」からの出題です。大問3は「波動」からの出題です。大問4は「力学」または「力学+熱」からの出題可能性が高いです。大問5(選択問題)は原子以外の分野から、年度によって出る分野が異なります。大問6(選択問題)は原子からの出題です。

センター試験の物理は典型問題が多いので、二次試験の対策がセンター試験対策にもつながります。教科書に載っている知識は多少細かいところまで記憶して押さえておけると良いでしょう。センター試験とはいえど、思考力を試す問題も出るので、良い点数を取るためには公式の丸暗記をするのではなくエッセンス(物事の本質)を意識して勉強しましょう。

⑦物理の入試問題に最適な問題集・参考書とは?

物理の入試問題に最適な問題集・参考書

物理の入試問題を解く力を付けるにあたって最適なものは教科書です。ほとんどの大学の入試問題に共通して言えることが、教科書の内容を参考に問題が作られており、教科書の内容を徹底的に理解することが合格点到達への一番の近道だということです。もちろんトップレベルの大学や医学部の入試問題では思考力の問われる初見問題が出てきますが、決して奇問が出るわけではなく、教科書で基礎の土台を作れていれば十分対応可能な問題です。

そして、自分の受ける大学の過去問演習もとても重要です。大学によって、校風も異なれば、どのような学生に入学してほしいかも異なり、それらの特徴が顕著に表れているのが入試問題です。ゆえに、その大学の過去問演習にみっちり取り組んでいくことこそ、ベストな志望校対策となります。

ただ教科書というものは硬い文章で書かれているので、参考書の方が読みやすくて分かりやすいと感じる人もいるでしょう。教科書を読むのが苦手だという人は、噛み砕いた文章で説明をしてくれている参考書を1冊手元に置いておいた方が良いかもしれません。

ただし市販の参考書・問題集の中には、教科書にあまりリンクしておらずに出版されているものや、覚える必要のない無駄な知識まで載っているものもあります。そのような参考書・問題集を選んでしまうと非効率的な勉強をせざるを得ません。

ダイレクトゼミの教材は学校の教科書で必ず押さえなければならないポイントを分かりやすく紹介していますので、物理が苦手な人でも効率良く教科書の要点をつかみやすくなっています。また、ダイレクトゼミには24時間視聴可能な解説動画が付いているので、物理の分からない部分に対して繰り返し何度も学習できる点が魅力です。物理の勉強に困っている方や、塾・予備校の物理講座で成果が出なかった方は、是非一度ダイレクトゼミの無料お試しを体験してみてください。

⑧高校の物理で使用されている教科書の採択表はこちら!

全国の高校で扱われている「物理」の教科書採択表は以下の通りです。
※ダイレクトゼミの物理対策では、教科書準拠の対応はしておりません。ただ、物理は教科書の種類が少なく、すべての教科書で学習する単元はほぼ同じです。単元ごとの要点学習を行う授業対策とそれに関連する大学受験対策で、効率的な学習が可能です。

物理基礎

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